医師のホンネ・裏話

5月に骨折してはいけない【後編】

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こんにちは。ボククボです。

前編では、骨折の手術ができるまでの内部事情について

解説しました。

この知識をもとに、骨折しても手術がなかなか受けられないという

事態になりやすい時期について列挙して解説します。

この時期は骨折に気を付けましょう

1.年末

総合病院の通常営業日は、12月27-28日ぐらいが普通です。

この日を過ぎてしまうと、手術室・医師ともに当直体制(緊急時のみの対応)

となります。

年末に骨折しても、命にかかわらないような骨折では、年明け通常営業日以降の手術枠を探すことになります。

その間は簡易ギプス固定でしのぐか、歩けないなら入院して安静にすることになり、お正月は鎮痛剤を飲みながら何もせず過ごすことになります。

あまりにも可哀そうなので、
お正月とかの中間日に、妙なテンションの整形外科医が数人集まって
緊急性の高くない骨折の手術をすることもあり、

これを予定緊急手術と呼んでいます。
(麻酔科や手術室スタッフ確保も、年末は予定手術がないので容易になります。)

ただ、これができるのは限られた骨折だけです。

インプラント業者さんは普通の会社なので、年末年始は休業となります。

インプラントは出荷停止状態となります。

年末最終営業日には、頻度の高い骨折用のインプラントのみ
あらかじめ発注しておいて何セットかストックしておくことになっています。

それ以外の骨折は、手を出せません。。。

最近の年末年始の休みが長期化していて、
年始の外来が大変なことになっています。

年末にスキーに行く方は気をつけてくださいね。僕は行きません。

2.ゴールデンウィーク

ゴールデンウィーク(特に前半)も年末と同様な理由で、

骨折すると大変です。

年末に比べて悪いのは、インプラントストックや中間日の予定緊急

みたいな「しきたり」がない点です。

年度によって休みが連続してなかったりするので、なんとなく過ぎ去ってしまうのでしょうか。

休み途中に営業日があると、予定手術が詰め込まれますし、

年末年始に比べて医師の疲労感が強いのも原因かもしれません。

2020年は中間営業日がありませんから、特に注意した方がよいかもしれません。

3.5月下旬-6月初旬

ゴールデンウィークも5月ですが、

表題の「5月に骨折してはいけない」は、

主に下旬のことを指しています。

毎年5月下旬には日本整形外科学会学術集会が開かれます。

研究発表や、整形外科専門医の資格更新のために必要だったり

するので、半数以上の整形外科医がいなくなってしまいます

ちなみに2020年は5/21-24に福岡で開催されます。

この時期は整形外科医の不在などの理由で、

骨折症例のたらい回しなどが増加します

骨折には気を付けましょう。

さらに悪いことに、続いて6月初旬には

日本麻酔科学会が開催されます。

2020年は6/4-6に神戸で開催されるようです。

この時期はやはり麻酔科医が半数以上いなくなるので、

不急の手術は避けるように各外科系診療科に通達が来ます

5月下旬の骨折は対応が遅れがちになるのです。

まとめ

骨折の手術が遅れがちになる時期、理由について

お判りいただけましたか?

病院や都道府県によって事情はだいぶ異なるとは思いますが、

(可能な限り)手術が早い方がよいのは全国共通です。

旅行の計画などの参考になればと思います。

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