医師のホンネ・裏話 医療ニュース解説

【新型コロナ】人工呼吸器を使える診療科

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こんにちは。ボククボです。

新型コロナウイルスは年齢にもよりますが、感染すると

2割程度の方が重症化するとされています。

重症とは、「人工呼吸器管理が必要」な程度ということですが、
人工呼吸器自体の不足だけでなく、それを扱う医師の不足
も問題になります。

医師も診療科によって得意不得意がありますので、全員が
人工呼吸器管理ができるわけではありません。

今回は人工呼吸器管理を含めた集中治療が可能な科をあげてみたいと思います。

1. 救急救命科

コード・ブルーなどに出てくる科ですね。
一番得意な科ではないでしょうか。
彼らは、呼吸・循環などにあらゆる生命維持装置をつけて、
生命をつなぐことを得意とします。

「全身の管理・延命」を専門とする科です。

彼らが主治医となり、管理を行いつつ、
生命を脅かす原因となっているおおもとの病気や怪我を
各専門診療科(今回の場合は、感染症内科や呼吸器内科)
が治療するというのが、一番手厚い高度医療です。

余談ですが、救命救急科を専攻した若手医師は、
各専門診療科に何度も相談をするうちに、
「管理だけじゃなく原病も治したい」
という気持ちが出てくるのか、他科に移る事が多いです。

スペシャリストとして正当に評価されにくい科ですね。

2. 麻酔科

手術の際活躍する麻酔科も、全身管理を専門とします。

手術中は自発呼吸をとめることも多く、人工呼吸器を装着しますし
心臓手術では人工心肺も回すことがあります。

肺の手術では、片肺だけで呼吸を管理したりします。

ICUに入室した患者は麻酔科が主治医となる、という
病院も多いです。

救急救命での経験が長い麻酔科医も多いですしね。

3. 内科

内科の場合は、守備範囲が広すぎるので、個人の経験によるとしか
言えませんが、たいていの内科勤務医はICUでの管理経験はあります。

集中治療では、自分の専門外の問題が発生することも多いですが、
「肺炎の管理」について言えば、多くの医師が経験済みでしょう。
知人で、新型コロナウイルス患者の治療を行っている医師がいますが、
「普通の肺炎とやることはかわらない」といっています。

さらに管理が得意そうな各専門領域にしぼり見ていきます。

呼吸器内科

呼吸器内科は、呼吸管理に関して言えば最も長けています。

肺がんしか見ないといった医師は別かもしれませんが、

肺炎、喘息含むアレルギー疾患、肺気腫の増悪など、
人工呼吸器をつけて急場をしのぎます。

循環器内科

循環器内科も、心不全で肺が水浸しに鳴った場合など
人工呼吸器管理で急場をしのぎます。

CCUといって、循環器疾患が原因となる集中治療室
も彼らが管理します。

呼吸器疾患は専門外でしょうが、肺炎であれば治療可能
でしょう。(普段はしませんが)

膠原病内科

リウマチなどの自己免疫疾患を診る科です。
肺に影響する疾患も多数ですし、
関節リウマチの治療薬にも、重篤な肺炎を起こす副作用

があるので、時々人工呼吸器管理しているところを見かけます。
ただ、病院によっては人数も少ないので、一旦救急科に任せる
こともあります。

腎臓内科

透析などやったりする科ですね。
(もちろんそれだけじゃないですが、、)
透析患者さんは、
尿がでないので、肺に水が溜まりやすいです。

透析患者さんが肺炎になったり、心不全になったりすると
腎臓内科で治療することもあります。

4. 外科

外科でも、術後管理の一環で、人工呼吸器管理を行うことがあります。

心臓血管外科では、術後もれなく全身管理が必要で、ICUやCCUで
管理されています。伝統的に彼ら自身が管理することがほとんどのようです。

腹部外科でも大きい手術では、術後おちつくまでICUで人工呼吸器管理します。
胃腸の手術では、大量の水分を点滴するので、術後数日で一気に肺に水がたまったりします。
一回麻酔から覚めたのにまた挿管するよりは、手術室からそのまま人工呼吸器管理を続けたほうがよいこともあります。

脳外科にもSCUという専用の集中治療室があります。

5.耳鼻科

意外かもしれませんが、耳鼻科でも人工呼吸器管理が行われます。

喉の手術では、急激な気道の閉塞があるためですね。
肺炎の治療自体はすることは稀だと思います。

人員不足になったら?

整形外科医のボククボは、研修医を除くと
主治医として人工呼吸器管理を行った経験は5例ぐらい
しかありません。
(救急科の経験のある整形外科医も結構いますが)

もし人員が不足して、現場に駆り出されたら、どうしようか

と考えることもあります。

まあ、そうなったらしょうがないです。
専門家の手下となって動いて、慣れるまで待ちます。
有事の際は、専門知識よりコミュニケーション・行動力が重要です。

まあ、休職中のママさん麻酔科医を駆り出したほうがよいのかも
しれませんがね。。。


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