こんにちは。ボククボです。
病気の解説ページははじめての投稿です。
下書きしましたが、普段やっていることなので
特に考えることなくスラスラかけるので楽ですね。
illustratorも使ってみることにしました。
なかなか難しいですね。。
さて、今回は骨粗鬆症について好き勝手に話します。
目次
骨粗鬆症の治療をしたがるのは医者だけ?
整形外科に通院していて、主治医から骨粗鬆症
の治療をすすめられた方は多いのではないでしょうか。
ただ、患者さんからすると
- 症状もないし、治療の必要性を感じない。
- 飲む薬が増えるのは困る。
- 治療代が余計にかかる。
という理由で、治療したくないという方も多いです。
医者は勧めてくるけど
本当に骨粗鬆症治療が必要か?
について、考えてみます。
骨粗鬆症とは?
骨粗鬆症とは、簡単に言うと骨が弱くなっており、骨折しやすい状態です。
ROAD studyという東大の疫学調査によれば、
日本に1000万人以上いると推計されている病気ですが、
骨折しない限り、症状はありません。
他の病気のせいで骨粗鬆症になる人もいますが、(解説は省略)
一番多いのは、閉経後に女性ホルモンが不足して一気に骨密度が
低下する、閉経後骨粗鬆症です。
女性ホルモンが不足すると、骨の中にひそんでいる、骨を作るための細胞が
死んでしまうんですね。
誰しもが発症しうるのですが、個人差があり、遺伝の影響もあります。
骨粗鬆症のままほおっておくと。。
繰り返しますが、骨粗鬆症は骨折しやすい状態のことです。
放置していておいて起こるのは骨折です。
しやすいというよりかは、ほぼ必発といってよいでしょう。
では、骨粗鬆症が原因でおこる代表的な骨折ついてみていきます。
大腿骨骨折---股関節の骨折
大腿骨頚部骨折とか大腿骨転子部骨折といわれる、足の付け根の骨折です。
この骨折が起こると厄介で、痛みのため、寝返りさえできなくなります。
骨がくっつくのを待っていると
寝たきり→肺炎→死亡
と進んでしまうので、原則手術をしなければなりません。
100歳でも手術の対象になります。
ちなみにボククボの最高記録は102歳です。
経過が順調でも、歩行などの移動能力は、落ちてしまうといわれています。
脊椎圧迫骨折---背骨の骨折
人間の背骨はブロック状の骨が縦に連なった構造をしていますが、
このブロックがぺしゃんこにつぶれてしまう骨折です。
つぶれた骨は元にはもどりません。
さらに悪いことに、背骨は一個つぶれると隣に負荷がかかり、どんどんつぶれていきます。(ドミノ骨折)
背中が曲がって前かがみで歩いているおばあちゃんなんかは、
骨折が連鎖した結果ですね。
背骨が曲がると、目線が下に下がったり、神経痛がでたり
腰痛が出たりと大変ですし、転びやすくなります。
なぜ整形外科医は骨粗鬆症治療をすすめるか?
教科書的なことを述べてきましたが、こんなことを聞いても
普通に生活している方は実感がわかないのではないでしょうか。
ではなぜ、こんなにも強く治療をすすめるのでしょうか。
術をするとき折れた骨を直接見ているからです。
見るだけでなく直接触ったり、ドリルしたり、ネジを入れたりしています。
交通事故で手術する若者の骨は、ものすごく硬いです。
電動ドリルをしてもなかなか穴が開かず、煙が出ることもあります。
(翌日筋肉痛です。)
骨の内部も組織が豊富で、ネジの周りに組織がまとわりつくような感覚が
あり、骨折部はネジでガチガチに固定されます。
一方、骨粗鬆症のお年寄りの手術では、
まるでリンゴをドリルしているような感触です。
手動でも穴が開きますし、指で折ることもかんたんです。
ネジをいれてもグズグズで固定されません。
ネジをいれただけで骨が割れることもあります。
背骨にネジをいれても、術後に全部引っこ抜けているなんてこともあります。。。
「ヌカに釘をうつ」のだから手術テクニックではどうしようもありません。
手術中ドリルをしながら
「こりゃひでぇ骨だな」
「術後は骨粗鬆症治療やらないとな」
なんて会話もされています。
骨粗鬆症治療は受けておけ
高齢者にとって、骨折は生活の一部を失うきっかけになります。
”脳卒中のようなもの”と考えて良いでしょう。
一度骨折をすると
・旅行に行けていた方が、近所のスーパーまでしか行けなくなる
・近所まで出かけていた人が、一人では外出できなくなる
・トイレまで歩けていた人が、立ち上がれなくなる
となってしまい、本人、家族、国に負担がかかります。
転倒、寝たきりは国にとってデメリットしかないから、
保険適応になっているのです。
すくなくとも骨粗鬆症の診断がつけば、治療を受けるべきです。
女性の1/3は骨粗鬆症の診断がつくわけですが、
骨粗鬆症の治療を保険診療で受けられるのは、逆にラッキーです。
医療費の問題で、全員には投与できませんが、皆年齢を重ねると
骨密度は低下してくるわけです。
「骨を若返らせる薬」
を医師から勧められたと思って、
治療に協力するのが得策ではないでしょうか。