こんにちは。ボククボです。
初めに注意です。
この記事には、自殺・自傷目的の飛び降り行為に対して、
一般的とはいえない視点から、好き勝手なことを言っていますが
決して、このような行為をお勧めするのもではありません。
目次
運ばれてくる飛び降り患者
ボククボの病院には高度救命救急センターがあります。
平たくいうと、心臓や呼吸が止まるほど重症な人たちが
運ばれてくる病院です。
救命救急医たちが、搬送後に様々な処置を行って、
何とか生命を維持しつつ、各専門診療科に原因となる
病気やケガの治療を依頼します。
ボククボは整形外科医なので、
ぐしゃぐしゃになった多発外傷患者などで呼ばれる
ことが多いです。
多発外傷で多いのが、【高所転落】患者。
労働中の墜落などもありますが、
ほとんどは自殺・自傷目的の飛び降りです。
頻度としては月に数回~週1回でしょうか。
春になると多い気がします。(統計はありません)
救急隊員からの第1報が来ると
救急救命医から
「飛び降りの方、きまーす」
とPHSに連絡が来ます。
通常業務でクタクタだと、
PHSの表示に「救急救命科」と出るだけで
うんざりすることもありますが、もうなれました。
救命科と整形外科が極端に仲が悪いことがあるのは
このためですね。
(うちは仲良くやっています)
飛び降りの階数
さて、救急車到着前には何となくの情報が手に入ります。
飛び降りた高さによって、こちらの心づもりが違います。
高さにより、ケガの種類や治療が予想できるからです。
2階からの飛び降り
2階からの飛び降りだと、
若年者で死亡することまれです。
飛び降りも、精神疾患のない衝動的なものが多いので
足から着地しての受傷です。
多い受傷パターンとしては、
両足~足首の骨折+背骨の骨折
になります。
結果として、整形外科医の仕事が多くなるので
(3か所以上の手術!)
「2階からの飛び降りでーす。」と電話がくると
ボククボ:「マジか。。到着する前に飯食っとくか。。。」
という気持ちになります。
4階以上からの飛び降り
4階以上だと、途中でどこかにバウンドしない限り
たすかりません。
精神疾患をお持ちの方が多い印象です。
助かったとしても、
出血性ショックや頭部外傷の合併などで
整形外科の仕事は、救急外来でできる
簡易固定(骨にピンを刺してやぐらで固定しておく)
ぐらいになることが多いです。
というわけで、
「4階からの飛び降りでーす」と電話がくると
ボククボ:「4階か。。ゆっくり飯でも食うか」
(結局喰うんかい)
という気持ちになります。
3階は症状もケガも中間ですね、、なんとも言えません。
リピーター
飛び降りの患者の方では、
2回目の方も少なくありません。
2回目の方だと、階数も高くなる印象です。。
2回目の飛び降りで死亡。。。
ボククボが飛び降り受傷で治療した方がいます。
2階からの飛び降りで両下肢、骨盤、脊椎の骨折が
ありました。
若い男性で命に別状はなく、
複数回の手術、数カ月の長期入院でなんとか退院できるまで
回復しました。
治療、リハビリともに大変だったと思いますが、
退院時には笑顔で
「先生、ありがとうございました。」
と言ってくれました。。
もちろん、退院前に精神科医師に確認し、
「精神疾患のコントロールは良好で、前向きな発言が見られる。
普通に退院しても問題ない」
といわれていました。
しかし、退院二日後、
4階から再度飛び降り。
心肺停止で搬送され、死亡確認となっていました。
あの数カ月の治療は何だったのか。。。
あの「先生、ありがとうございました。」は
「これでもう一度飛べる」
といったことだったのでしょうか。。
子供の飛び降り
小児の飛び降りも、ちょくちょくあります。
虐待などもありうるので、非常に慎重な対応が必要です。
素人が口出してもいいことはないので、
ボククボは外傷の治療に専念し、
メンタルのケアは精神科の指示にお任せすることにしています。
複雑な家庭事情が絡むこともありますが、
ボククボの経験では、
「学校でいやなことがあって、むしゃくしゃして飛んだ」
「テストの成績について親に怒られて飛んだ」
といった衝動的、短絡的な動機が多い気がします。
想像力の欠如というのでしょうか。。。
昔からあったのか、最近多いのかはわかりません。。。
まとめ
ボククボの経験した飛び降り患者さんの
エピソードをまとめました。
飛び降り患者のケガを治すのは整形外科医
もう一度飛びおりさせないのが精神科医
です。
ショックな出来事もありますが、
日々淡々と自分の仕事をこなすのみです。
コメント、SNS共有など気軽にお願いします。
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