医師のホンネ・裏話

【医師ウラ話】死亡確認の手順

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こんにちは。

整形外科医師ブロガーのボククボです。

医師をやっていると、

「死亡確認」

をしなければいけない場面に必ず遭遇します。
(整形外科医であっても)

病院にとっては、日常なのですが、

医療関係者以外の方には、なじみのない世界と思いますので

死亡確認の前後で、行われていることについて、
医師目線でご紹介します。

患者さんやご家族の視点は全くありません。

単純に興味がある方や

死亡確認の経験のない研修医の先生方に

気軽に読んでいただければと思います。

最期が近いとき

高齢化社会において、

最後まで積極的な救命治療をすることはまれです。

また、ガンなどの進行性の病気の場合は、
死期がちかづけば、原病の治療は行われません。

多くの場合、「最期」は数日かけてゆっくりと近づいてくるので

「○○さん、おそらく今日か明日中に亡くなるだろう」

と予測ができます。

酸素飽和度や、血圧、意識状態が徐々に悪化していくからです。

心停止したときに、家族に連絡がつかないと困るので

あらかじめ、家族には

「おそらく、ここ数日でお亡くなりになる可能性があるので
夜中でも連絡がつくよう気を付けてください。」

と伝えておきます。

心停止の前後

最期は、徐々に脈拍数がおちて、心停止に至ります。

本人の意識はもちろんありません。

脈拍が落ちてから心停止までは、
数時間程度のことが多いので

モニターしていて、このような状態になると、
ご家族に来院するよう連絡します。

心停止した時に、ご家族がいらっしゃれば、
そのまま死亡を確認しますし、

ご家族の到着が間に合わなければ、
’心停止しているが、死亡を確認していない状態’
(蘇生行為はしない)
で到着を待ちます。

死亡確認とは

三徴候の確認

死亡確認後に、生体反応があっては困ります。

ですので、医師は
確実に死亡していることを
確認しなくてはいけません。

具体的には、以下の3つを確認することになります。

  • 呼吸停止
  • 心拍停止
  • 対光反射の消失

呼吸・心拍停止は聴診器で確認します。

対光反射とは、
光を眼に充てたときに瞳孔(黒目の真ん中)が
キュッと縮まる反射です。

これが起こらないことを、実際ペンライトをあてて確認します。

これらを確認したあと、

「○時〇分、死亡を確認しました。」

と宣言します。

そして5秒間程度頭を下げて黙とう。

その後は

「失礼します。」

といって退室します。

死亡確認に必要な持ち物

死亡確認に必要な持ち物は以下の3つです。

  • 時計
  • 聴診器
  • ペンライト

です。

一つでも忘れると非常に気まずいです。

時計は死亡時刻を宣言するのに必要です。

腕時計を使用することが多いですが、
部屋に時計があれば、それで代用もできます。

下手にスポーツウオッチを持っていくよりはマシですね。

聴診器の使用も、ほぼポーズですので、高いものは不要です。

ご遺体では、瞳孔が散大しているのは明らかにわかりますので
ほぼポーズなのですが、壊れていると非常にマズいです。

入室前に点灯するか確認しています。

独自色を出す医師も

ボククボは、

はじめて死亡確認したのは研修医の時ですが、

非常に緊張しました。

あるはずのない脈拍や心音を長々と聴診したり
何度も対光反射を確認してしまった記憶があります。

今では、特に緊張することなく粛々と行っています。

ベテランの医師になると、事務的な死亡確認でなく
独自色を出す医師もいます。

死亡時刻を宣言する前に、

「思い入れのある数字や時刻などありますか?」

とご家族にきいて、

常識の範囲で死亡時刻を変えて、その数字を含めてあげる
という知人の医師がいました。

また、
「死亡を確認しました。」
だとそっけないので、

「ご家族に見守られて、永眠されました。」

などと表現する医師もいるようです。

気を付けていること

ボククボは、過度な気遣いは不要と考えているので

医師として事実を述べることだけに集中していますが、

ご遺体への敬意は最低限払うように気を付けています。

  • スクラブだけでなく、白衣を羽織る
  • スリッパは避ける
  • 部屋に行く前に鏡は確認
  • 対光反射を確認後はまぶたを閉じてあげる

というぐらいです。

VIPでもホームレスでも同様です。

死亡確認後は?

死亡確認後には、速やかに死亡診断書を作成します。

診断書には、氏名や死亡時刻のほか、

死亡した原因も記載する欄があります。

死因1:呼吸不全
死因に至った原因:肺炎
そのまた原因。。。

などです。(発症時期も含めて)

死因の記載は、
アルバイト先での当直中では困ってしまいます。

これまで診察や治療を担当したわけではないので、
詳細がわからないからです。

死亡確認する機会が多い、療養病院などでは、
夜中に主治医に確認していては、体制としてもたないので、

危篤になった時点で、
死因の欄を主治医が記載してあることが多いです。

当直医は、死亡時刻を記載するだけで済みます。

気分的にはよくないですが、
医師の少ない地域では、こういった工夫が必須です。

まとめ

死亡確認にまつわるウラ話についてご紹介しました。

整形外科医として、なかなか遭遇する機会は少ないですが、

どのようにするのがベストなのか、なかなかわかりません。

ご意見などあればコメントお願いします。

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