医療ニュース解説

医師からみたDr.岩田健太郎

更新日:

こんにちは。ボククボです。

先日、厚労省の男性検疫官が

新型コロナウイルスに感染したニュースで

防護服をきた検疫作業員の横で、スーツ・ネクタイ姿の官僚
が歩いている姿を批判する記事を書きました。

その後、感染症内科医として、日本一有名(知名度の高い)

岩田健太郎先生がダイアモンド・プリンセス号に乗り込み

船内の感染対策について

「レッドゾーンとグリーンゾーンが混在している」

「アフリカや中国なんかに比べて も全然ひどい感染対策をしている。
シエラレオネなんかのほうがよっぽどマシでした。」

と告発しています。

男性検疫官感染の件で明らかでしたが、ボククボはじめ、医師からは

「やっぱりか。」

といった反応が大多数です。

医師内で別れる評価

岩田先生の医師からの評価は、二分しています。

評価が高い方は

  • 感染症治療の第一人者
  • 本場仕込みの「感染症治療」の専門家
  • カリスマ
  • 教育熱心

低く評価している方は

  • 若手にとっての教祖的存在
  • 学術的な実績が低い
  • 単なる海外論文紹介医師
  • 講演ばっかりで稼いでいる
  • 単なる目立ちたがり屋

など’出る杭’に対する評価です。

ご本人は全く気にされないタイプでしょうが。。

専門のトップを決めるのは難しい

感染症の臨床家としては、日本のトップだと思います。

これは、専門分野が異なる医師からみて、一番有名だからです。

医師の世界では、専門科の中でもさらに領域が分かれており、

感染症に詳しい人ほど、感染症内科のトップが誰か?

という問いには答えられなくなります。

整形外科でも、手術数などでメディアが病院を格付けしていますが、

様々な問題を内包しており、手術の上手さ、丁寧さ

と必ずしも相関しません。(下手ってこともないでしょうが。)

岩田健太郎先生の講演会に参加

ボククボは、研修医の時に、岩田健太郎先生の講演会を聴講

しに行きました。

「抗菌薬の考え方,使い方」

という、研修医向けの著書に感銘を受け、

自分から講演会を探して申し込みました。

全く台本やスライドを使用することなく、

熱烈が講義がつづき、90分があっという間でした。

講演後、「講演内容はあらかじめ決めているのですか?」

と質問してみました。

「私は感染症の専門家です。感染症に関する話なら300以上
ネタがある。聴衆は毎回違うので、顔色や年代を見ながら
変えていっています。」

とおっしゃっていました。

やはりカリスマ性は明らかで、

ボククボも感染症内科に進もうかと考えたぐらいです。

「若手医師にとってのカリスマ教祖」というのは
間違っていません。

岩田先生の経歴

岩田先生の経歴です。

1997年 島根医科大学(現・島根大学)卒
1997年 沖縄県立中部病院(研修医)
1998年 コロンビア大学セントクルース・ルーズベルト病院内科(研修医)
2001年 アルバートアインシュタイン大学 ベスイスラエル・メディカルセンター(感染症フェロー)
2003年 北京インターナショナルSOSクリニック
2004年 亀田総合病院(感染内科部長、同総合診療・感染症科部長歴任)
2008年 神戸大学大学院医学研究科微生物感染症学講座感染治療学教授 

神戸大学医学部HPより

出身大学は普通の国公立大学です。

研修病院は体力的にも厳しいが、実力が付くと評判の沖縄県立中部病院。

米国式の研修医指導方式を採用しているところです。

ここから、医学生中に取得した米国医師免許を活かして

米国に飛び出し、フェローまで修了しています。

フェローを終了すると、米国でもその分野のトップランナーとして、

活動できることになります。

医局人事には全く関係せず、ここまで経歴をたどるのは

非常に大変です。実力はもちろん、推薦を得るための

コネクション作りも自分で行う必要があります。

気になる点としては、臨床一辺倒で、基礎研究に専念した期間

がないことです。

感染症科

日本の感染症科の医師は人数が少なく、医師から見ても

マニアックな領域といった印象です。独立した感染症科を有する

病院も少なく、大学医局の感染症科に属して、

医局からの派遣に頼らないと、臨床経験を積むのは難しいです。

医局に属していれば、基礎研究に専念する期間もありますので

感染症内科医=微生物研究者の一面も持つことになります。

一方、米国では

国土が広い、渡航者の数も違うこともあるため、

病院には必ず感染症科が必ずあり、数も十数人といるそうです。

感染制御や、他科患者への抗生物質の選択など

その病院の感染症について責任を担っているのです。

日本の一般的な総合病院では、

インフェクションコントロールドクターがいても

講習を受けただけの外科や内科の先生だったりして、

「最終的には整形外科の判断でお願いします。」

見たいな話しになります。

院内感染が広まっても、感染制御部が責任をとること
などないでしょう。

岩田先生の業績

一般に医師の業績は

論文の数、質による評価です。

研修医や一般向けの著書は、業績に入れいません。

むしろ、厳密性が低い事柄を世に出しているという点で

批判されることが多いです。

(電車のつり革にあるような本を書いている医師って
うさん臭いですよね。)

以下は神戸大学医学部HPからの引用ですが、一般書/医学書

のみが載っています。

【著書】
バイオテロと医師たち 最上丈二、集英社新書、2002年10月
悪魔の味方 米国医療の現場から、克誠堂出版、2003年6月
感染症外来の事件簿、医学書院、2006年2月
悪魔が来たりて感染症 その根拠でよいのか、中外医学社、2007年9月
思考としての感染症・思想としての感染症、中外医学社、2008年4月
麻疹が流行する国で新型インフルエンザは防げるのか、亜紀書房、2009年3月
感染症は実在しない 構造構成的感染症学、北大路書房、2009年10月
マンガで学ぶ感染症、中外医学社、2009年8月
頭が毒入りリンゴになったわかものと王国の話、中外医学社、2010年12月
予防接種は「効く」のか? ワクチン嫌いを考える、光文社新書、2010年12月
「患者様」が医療を壊す、新潮選書、2011年

神戸大学医学部HPより

【共編著】
抗菌薬の考え方,使い方、宮入烈共著、中外医学社、2004年8月
オランダには何故MRSAがいないのか? 差異と同一性を巡る旅、古谷直子共著、中外医学社、2008年4月
感染症診療ガイドライン総まとめ、総合医学社、2010年3月
感染症999の謎 メディカル・サイエンス・インターナショナル、2010年3月
感染症外来の帰還 豊浦麻記子共著、医学書院、2010年4月
絵でわかる感染症 with もやしもん -イラスト:石川雅之、2015年1月

神戸大学医学部HPより

Pubmed(医学論文データベース)

を検索するともちろん岩田先生の論文もありますが、

あまり論文執筆は重要視していないようです。

岩田先生は以前

「研究をリスペクトしているので、基礎研究に手を出さない」

と語られています。

このような姿勢は、日本の感染症内科の常識と真っ向からぶつかり、

神戸大学医学部教授にまでなったこともあり

日本の感染症内科医から

「学術的業績がない」

「海外論文の紹介医師」

と揶揄されるのでしょう。

まとめ

本場仕込みの感染症内科医として、臨床能力は間違いない

と思います。

やっかみが大半ではあると思いますが、スタンドプレーが過ぎる

という批判は仕方がないようですね。

ダイアモンド・プリンセス号の件も

臨床家として黙っていられなかったのでしょう。

「やらない偽善よりは、やる偽善」

感染症科医師としては、行動力が重要でしょうから

ボククボは岩田先生を支持します。

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