医療ニュース解説

トゥールーズのチームドクターは、なぜ昌子選手の信頼を失ったか?

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昌子源選手がトゥールーズを退団

2月3日、フランスのトゥールーズに所属していた昌子 源 選手の

G大阪への移籍が発表されました。

昌子選手は、1年半トゥールーズに所属しましたが、足首のケガ

の影響で、わずか45分の出場に終わりました。

退団の理由について、メディカルスタッフ(チームドクター)
との関係悪化を挙げています。

「『骨と靭帯には異常がないからプレーしろ』と言われたけど、痛みがあった。『日本で診察したい』と言ったら始めは『ノー』と言われた。何とか了解を得て、日本で診てもらったら、違う診断だった。詳しくは言えないですけど、それをクラブに伝えたときの返答にも違和感を持った」

サッカーダイジェストより

と語っています。

ボククボもスポーツ選手を診療するので、

なぜ、選手との信頼関係が悪化したのか
容易に推測できます。

スポーツ選手の診療

目線の違い

スポーツ選手は、一般患者さんと目線が違います

患者さんは<医師=治してくれる人>

という目線で、基本的には医師の話を信じてくれますが

スポーツ選手は<医師=メンテナンススタッフ>

であって、

診療の主導権は自分なのです。
(トップレベルの方が、その傾向が強いです。)

前述のトゥールーズのドクターの発言
「骨と靭帯は大丈夫だからプレーしろ」

というのは、患者-医師関係の上で成り立つもので

選手は「俺が痛いって言ってるのになんだよ」

という風になってしまいます。

要求の違い

医師に対する要求も遠慮ないです。

「すぐに診察、検査して診断してください。」

というのが普通です。

正直、MRIでもすべての異常が拾えるわけでも

ないですし、

時系列で経過を追わないとわからないこともあります。

しかし、スポーツ選手に「まだ経過みないとわからない」

なんてことをいうと、二度と受診しなくなります

わからないなら他に聞く ってスタンスです。

(生活かかってるから当然か)

昌子選手の場合も、

正直、日本での診断とフランスでの診断のどちらが

正しいかわからないですが、

昌子選手の痛みについて

本人が納得できるメカニズムで具体的に

説明してくれたのが日本のドクターだったのでは

ないでしょうか。

チームドクターの内情

チームドクターは、常にチームに帯同しておらず

基本的に自分の病院で、手術や外来をしています。

そして、ドクターの得意な関節は大抵1個です。

膝も肩も、最新の技術や知識をアップデートできる

人はいません。これは世界共通だと思います。

サッカーのチームドクターは大抵、膝が専門です。
(前十字靭帯再建とかが得意)

野球のチームドクターは大抵、肩が専門です。
(腱板やSLAPの修復 習慣性脱臼の安定化手術とか、、)

そして、足関節が専門のドクターはごく少数です。

トゥールーズのドクターも、膝が専門なんですかね?

日本だったら足関節得意な知ってる先生に紹介

したりできますし、コミュニケーションの差

かもしれません。

足関節のケガ

足関節分野は、研究の歴史が浅く、

いまだ未解明なことが多いです。

足関節外くるぶしの陳旧性靭帯損傷
(捻挫後の後遺症)

MRIでの診断率が低いことがしられています

エコー検査でも客観的な指標がないなど

診断に難渋するケースが多いのです。

サッカーでは多いケガで、パフォーマンスに

直結するので、研究が必要ですね。。。

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